初めましてと私の卒業制作
はじめまして。R&Dセクションの堀川と申します。
2023年卒の新入社員として4月にアスタリスクに入社し、約半年が経過しました。
最初は自分が社会人としてやっていけるのか不安でしたが、社内の雰囲気がすごく良く、この半年余りの間に様々な業務を経験するなかで、いろいろなセクションの先輩方から優しくサポート・ご指導いただき、社会人として最高のスタートを切ることができました!
さて、私はアスタリスクのなかではかなり少数派で、美大を卒業して入社しました。今後は主にケースなどAsReader製品のプロダクトデザインを担当する予定で、デザイナーとしての大先輩であるR&Dセクション/プロダクトデザイン担当の窪田よりデザインについての様々な知恵を伝授いただきながら日々精進しております。
今回は、大学在学中の最後の作品として制作した私の卒業制作についてご紹介させていただきます。
卒業制作開始!
私がアスタリスクから内定をいただいたのは、大学4年生時の卒業制作のテーマ決めをしていた頃で、それをきっかけにアスタリスクが扱う技術の1つである画像認識を組み込んだ作品を作ろうと決めました。
そしてテーマに選んだのは、紙の本です。デジタル化の進展に伴って実物がデジタルなものごとに置き換わっていく流れの中で、元々持っていた魅力の多くが受け継がれる事なく忘れられていくという現状に問題提起すべく、紙の本とデジタルの世界を直接繋いでしまおう!という作品を制作していきました。
本の世界に画像認識がもたらすもの
紙の本の魅力は、集積された情報の重みを紙を通して物質的に感じながら、周りの読書空間も含む身体的な体験のなかで他の情報に邪魔されることなく本の中の世界にどっぷり浸かることができるところにあると思います。
例えば、紙の本を読んでいて気に入った文章をデジタルの世界にメモできたら、デジタル上の読書記録から紙で読みたいとっておきの本を提案してもらえたら、デジタル化による利便性と紙の本の魅力をうまく融合できるのではないでしょうか。
そこで、ブース型の読書空間の中に紙の本の内容を読み取るカメラを仕込み、内容の読み取り時にのみ出現するUIによってスマホやクラウドに取り込むことができる…という想定の家具型のデバイスをデザインし、モックアップを制作して展示しました。
また技術的な面では、紙の本とデジタルな世界とを繋ぐインターフェースとしてOCRを使うことを想定しています。内容の読み取り時に合図をするとポインターが出現し、そのポインターで紙の本をなぞることで文章がテキストデータ化される、という一連の流れをプロジェクションによって表現しました。アスタリスクに入社して様々な製品に触れるなかで、アスタリスクなら本当に実現できそうだな!と感じています。
終わりに
大学では、デザイナーとは「絵に描いた餅をつくる仕事だ」と教わりましたが、アスタリスクでは「絵に描いた餅を食べられる餅にできる」技術があります。私も、アスタリスクのデザイナーとして魅力的な製品をつくっていきますので、今後ともアスタリスクをよろしくお願いいたします。