電波の特性

NX事業部の水上です。
RFIDを扱う部署ということもありますので、改めて電波の特性を振り返りました。
電波の特性
直進性
電波は基本的にまっすぐ進む
途中に障害物(金属・壁など)があると通信距離が大きく減衰します。
反射
金属面などで電波が反射する
多重に反射することで「読めたり読めなかったり」するムラが出てきます。
回折
障害物の端で少し回り込む性質
完全に遮られると届かないが、少し曲がった位置でも通信できることがあります。
透過
材料によっては透過する
プラスチック・紙などは通りやすく、金属・水は通りにくいです。
減衰
距離が伸びると信号強度は弱くなる
読み取り距離の設計で非常に重要です(距離が2倍になると電波の電力密度は1/4に)
吸収
水分などが電波を吸収してしまう
特にUHF帯は水の影響を受けやすいです。
周波数依存性
周波数が高いほど直進性が強く、障害物に弱い
LF<HF<UHF の順に距離と透過性のバランスが変わります。
干渉
同じ周波数帯の他の電波(Wi-Fiなど)とぶつかると通信に影響
現場での環境調査が大事になります。
偏波
電波には「向き(偏波)」がある(直線偏波、円偏波)
利用シーンや目的にあった特性を持つリーダーを選択することが大事です。
位相・マルチパス
同じ信号が複数経路で届くと干渉
読み取りの安定性に影響します(特にUHFは影響大)
適切な利用環境を
いかがでしたか?
どうやって読みたくないものを読まないようにして、読みたいものを読めるようにするか、
特性を利用して望ましい利用環境を作ることがポイントになります。