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自動認識コラム

自動認識って、何?【初級者向け】

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最終更新日:2021年03月18日

一般の方々にはあまり聞きなれない、そして関連業界の中にも、言葉は知っているけど定義的な意味は「良く知らない」という人も少なくない、自動認識(Auto-ID:Automatic Identification)という言葉。
ところがこの言葉に集約された技術は、私たちの日常生活の至るところで活躍していて、これらを使用するシーンは、もう皆さんにとっても既に見慣れた光景になっているのです。
その証拠というか、普及・一般化している技術だからこそなんですが、ちゃんとJIS(日本産業規格)にも技術の仕様だけではなく、用語としての定義・規定がなされているんです。
X 0500:2020の「01.01.38 自動認識システム(automatic identification system)」に依ると、“データが記載されたラベル,タグ及び電子タグ又は元々の特性及び所定の特性の,正確で誤解の余地がない識別を実現するためのシステム。記載されたデータ又は特性は,システムの適切な情報源によって調べられる”というもののようです。
なんのこっちゃ・・・、と思われた方(筆者も含む)のために、自動認識の業界団体であるJAISA(一般社団法人日本自動認識システム協会)がもう少し分かり易く定義してくれているので、そちらもご紹介。曰く「人間を介さず、ハード、ソフトを含む機器により自動的にバーコード、磁気カード、RFIDなどのデータを取込み、内容を認識する」ことなんだとか。
「バーコード、磁気カード、RFIDなどのデータ」云々でピンときた方や何となく分かった方、多いんじゃないでしょうか?
そう、スーパーのレジやクレジットカード・キャッシュカード、そして交通系のSuicaやICOCAなどのICカード、電子マネーなどなど、これらすべて自動認識技術で成り立っているんです。
むしろ自動認識に接したことのない人の方が珍しいのではありませんか。

以下、もう少し俯瞰的に自動認識について説明していきますが、その前にちょっと意地悪かもしれませんが、最新知識を一つ。
画像認識が普及してきた昨今では、自動認識のことをAuto-IDではなくAIDC(Automatic Identification & Data Capture)と呼ぶようになってきています。実は前述のJIS X 0500:2020の表題も「自動認識及びデータ取得技術−用語」なんですねぇ。
まぁ、その辺のことも、おいおい説明していきますね。

自動認識技術の種類について

ここまで自動認識について、主に定義に基づくワケの分かりにくい話をしてきましたが、では、具体的に自動認識技術には、どういったものがあるのかというお話です。
現状の自動認識技術は、大きく分けてつぎのようにカテゴライズされています。バーコード、RFID、バイオメトリクス、磁気ストライプ、OCR、マシンビジョンの6つです。
ここでは、この6種類について大まかにご紹介します。(詳細は別稿で)

1. バーコード( Barcode )

これについては、比較的皆さんにも馴染みがあるのではないでしょうか。バーコードと聞いて、多くの方が思い浮かべるのはJANコードだと思います。太いのや細いのが入り混じった縦縞のあれです。いろいろな日用品や食品などに印刷されていて、買い物などの際にレジで店員さんに「ピッ」と読み込まれて金額が表示されますよね。あるいはQRコードをイメージした方もいらっしゃるかもしれませんね。
JANコードのような縦縞模様とQRコードのように四角形にまだら模様のコードを私たちは総じてバーコードと呼んでいますが、自動認識技術では同じ光学的読み取り媒体ながら、細かく言うと全く別のコード体系になります。
・一次元シンボル( linear bar code )
こちらが、いわゆるバーコードです。前出のJANコードをはじめITFやNW7などなど、世界中には100種類以上ものバーコードがあると言われていますが、その内のITF、CODE39、EAN/UPC、CODE128、GS1データバーの5種類がISOで規格化され、国際規格となっています。JANコードはEAN/UPCの規格に準拠(日本のJANは国際的にはEANと呼ばれています)しているので、もちろん世界規格ですよ。
また日本では、これら5種類に加えてNW7(CODABAR)もJISにおいて規格化された制式バーコードとなっています。
・二次元シンボル( Two dimensional Symbol )
私たちにとっては馴染み深いQRコードをはじめとして、水平(X軸)及び垂直(Y軸)の両方向にデータを持たせた情報担体(データキャリア)のことです。2次元を光学的に走査することで機械(リーダー)での読み取りができるものです。PDF417、QRコード、DataMatrix、MaxiCode、GS1合成シンボル、MicroPDF417、Aztec Codeの7種類が国際標準の2次元シンボルで、日本国内ではPDF417、QRコード、DataMatrix、マイクロQRコードの4種類がJISに制定されている制式コードとなっています。
また二次元シンボルは構造的な分類として、バーコードを積み重ねたようなスタック型(マルチローとも)と、方形で碁盤に白黒の石がまだらに置かれたようなマトリックス型に分けられます。QRコードは、もちろんマトリックス型のシンボルになります。情報として格納できるデータ量はバーコードに比べ10~100倍程度という大きさで、シンボルが損傷していても復元読み取りができる誤り訂正機能(しかも誤り訂正レベルも数段階に分けて設定できるんです!)も保持しているといった点が特長と言えるでしょう。

2. RFID( Radio Frequency Identification )

RFタグと呼ばれる、ICチップとアンテナを備えた情報担体(データキャリア)から、電波を媒介としてICチップに格納された情報を読み取ったり書き換えたりする自動認識システムです。
使用する電波の周波数帯の違いによる分類があり、低い方からLF帯(Low Frequency:中波帯)、HF帯(High Frequency:短波帯)、UHF(Ultra High Frequency:極超短波帯)の3種類に分けられています。
ISO/IECで標準化されているのが「135KHz以下」「13.56MHz」「433MHz」「860MHz~960MHz」「2.45GHz」の5つの周波数帯ですが、日本ではLF帯(135KHz以下)、HF帯(13.56MHz)、UHF帯(860MHz~960MHzの内の920MHz帯)と同じくUHF帯(2.45GHz帯)の4つの帯域の使用が認められています。
それぞれ電波の周波数による波長の違いによって、通信距離や遮蔽物に対する回折(回り込み)の程度、水分・水滴による減衰(水分が電波を吸収してしまいます)度合いが異なるので、そういった特性を踏まえてどの周波数帯のRFIDで運用するかを判断する必要があります。
ただし、最近利用が加速度的に広がっているUHF帯については、各国の電波法の規定で860MHz~960MHzの帯域の中で利用できる帯域やチャンネル幅が異なるので、注意が必要です。
RFIDシステムのもう一つの分類に、情報担体(データキャリア)にバッテリーは有るか無いかといった区分もあって、バッテリーを持つRFタグをアクティブタグ、持たない方をパッシブタグと呼びます。アクティブタグはバッテリーを内蔵しているのでタグ自ら電波を発信するため、同じ周波数帯でもより長距離での通信が可能になるのですが、バッテリー切れにならないように管理することが不可欠となり、メンテナンスの手間を織り込まなくてはなりません。他方、パッシブタグの方はリーダーから発せられる電波(電磁波)が起電力となって通信を行うので、通信距離は短くなりますが、タグ自体は半永久的にメンテナンスフリーでの運用が可能です。

3. バイオメトリクス( Biometrics )

語義通り、生体認識による識別。指紋・掌紋、網膜、虹彩、静脈や音声など、生物個体が持つ特性により認識するものです。用途としては個々の生体情報を用いた本人認証に用いられることが多く、現状では私たち(アスタリスク)は取り組んでいませんので、紹介はこの程度に止めます。

4. 磁気ストライプ( Magnetic Stripe )

クレジットカードやキャッシュカードでお馴染みの、黒っぽいストライプに格納された情報を読み書きする自動認識技術です。磁気ストライプと言っても、裏面全体が黒や茶色の磁性体が塗られた鉄道などの定期券や乗車券、今ではほとんどお目にかかりませんが、裏面がシルバーのテレホンカードなどもこの技術での実用化です。
磁気変化によって情報を読み書きするので、保磁性の程度により格納データが失われやすいという点に注意が必要です。磁力の発するものと一緒にしたり、近くに置いておいてしまって使えなくなったといった憂き目に遭った方も少なくないのではありませんか?

5. OCR( Optical Character Recognition )

光学的文字認識の技術です。印刷または手書き文字や数字を光学的に直接読み取り、認識します。スキャナーや複合機などに搭載されているヤツは「知ってる」とか「使ってる」といった方もいらっしゃるでしょう。
業務的な実運用の現場では、例えばパスポートのMRZ(machine readable zone)と呼ばれる機械可読領域の読み取りや、生鮮品や備蓄在庫の消費期限チェックなどで活躍しています。もっとも光学的文字認識技術の現状では、やはり手書き文字・数字の認識は個体差が大きく、高度な識字率を実現するには至っていないようです。
印刷された文字についても誤読率を「0」にすることは難しく、実運用では、誤読を排除するために開発されたOCRフォントという、光学的文字認識用の文字が使用されるケースが多いようです。

6. マシンビジョン( Machine Vision )

カメラ等での撮影画像や、取り込んだ画像・映像データをコンピュータにより処理すること。一般的にはコンピュータビジョンと呼ばれることが多いようです。
近年、AIやニューラルネットワークの進化、機械学習や深層学習方法の深化によって、精度は著しく上がっており、いろいろな場面で実用化が進んでいます。

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